旅ってめっちゃスピリチュアル! 己の岩戸を開くには、体験が一番! 行動して、体験して、経験値を上げる。限界を決めずにまずはやってみる! 海外の辺境から日本の神社仏閣まで、心が呼ばれる場所を放浪しながら、人生の気づきの種を拾っていく「旅するライター」の破天荒コラム。
『旅スピ!』ライター(元 StarPeople編集長) 北條明子さん
VOL.6 ボリビアの病院に謎の日本人男性、あらわる~南米・半死半生体験その②~
ウォーカーさんをやっと外せて、ほとんど普通に歩けるようになった私はアルゼンチンからボリビアに入った。
あの有名なウユニ塩湖をこの目で見るために南米にきたのだから、もうそりゃ鼻息は荒く、心は躍っていたのだ。
現地で乗り合い型のライトバンで数日かけてウユニ塩湖やその他の名所を巡るツアーに申し込み(単独で行くのはとても難しい辺鄙な場所なのです)、ワクワクしながら車は出発!
そのとき、ドライバーが生肉や生卵、野菜などの食材をライトバンの屋根の上に雑に乗せていた。そして、太陽はサンサンと降り注ぎ、食材は発火しそうなほど直射日光攻撃に晒されていた。
まさか、それが大変な事態となるなんて、そのときは知る由もなかった…。
さて、一行はポンコツのワゴン車でギンギンに照り付ける太陽の下、ガタガタ道を何時間も疾走し、とうとう夢のウユニ塩湖へ到着!
おひゃ~、美しい!! 地球の神秘! 神様、ありがとう!!
私は二本足でまた歩けるようになりました!! ウユニ塩湖にも自分の足で立っています!!! と、この世のすべてに感謝したいほど心は晴れ晴れ。天気も晴れ晴れ。
真っ白な塩でできた湖(といっても超浅瀬のためビーチサンダルで歩ける)は空と湖水の境目がなく、本当に天国のような幻想的な世界にただ立ちすくむ。
しかし、悲しいかな、美しい景色だけで人間は生きていけぬのです。腹減った! ウユニ塩湖はとんでもなく辺鄙な場所であり、レストランなどがないため、ツアーのドライバーたちが運んできた食材で焼いたチキンなどの簡易ランチを作ってくれて、腹をすかせた我々は湖畔でガツガツとそれをいただいた。
その1時間後…。移動中のワゴン車で突如具合が悪くなり、慌てて車を停めてもらい、岩陰(トイレなどない荒野なのだ)に行くと、突然の下痢と嘔吐! 上と下からとんでもない事態になってしまった(食事中の方には大変申し訳ありませんm(__)m)。
まさにシンガポールのマーライオン状態。
これはまずい…。軽い食あたりとはレベルが違う…。
ドライバーに「病院に行きたいので、宿に行ってほしい」と何度も訴えたが、「町はすごく遠いし、このままツアーを続行する。明後日、街に戻るから、それまで何とか我慢して、そのとき病院に行け」と非情な宣告をされた。確かに街に戻る足はないし、どうにもならぬ。結局、お百度参りのようにトイレに通いながら、何も食べず、何も飲まず、青の洞窟よりも青白い顔でツアーに同行したのだ。
そして、三日後、ついに私たちは解放され、街に戻ってきた。
まず、海外保険がきく外国人対応の病院を調べ、電話で症状を伝える。
「明日朝イチですぐに来い」と言われ、翌朝、半死半生状態のまま、病院に到着。
すぐさまストレッチャーに乗せられ、処置室へ運ばれた。
血液を抜かれたり、色々と検査されていたら、一人の中年の日本人男性が到着した。手には何やらたくさんの書類を持っている様子。
そして、「私は日本大使館の医務参事官(正確には覚えていないけれど、こんな肩書)の〇〇です」と突然自己紹介を始めてきた。
そして、とんでもないことを言い出したのだった…。
fa-star今日のご神託
頑張れる! 自分で選んだ道だから
まさにそう。海外で倒れても、何かトラブルが起こっても、自分が来たくて来たのだから、もう言い訳がない(笑)。人生も同じで、自分が喜びから選んだ道なら、大蛇が出ても、いばらだらけでも、乗り越えられる(はず)。すべては最高の結果のためのプロセスです!
東京下町生まれ。出版社勤務、取材記者、トルコ・イスタンブールでゲストハウスの女将などを経て、現在、スピリチュアル系を中心としたフリーライター&編集者。元「StarPeople」編集長。海外渡航歴は約40か国。Amazon電子書籍『旅スピ!旅スキ!ブラブラ旅エジプト編 元スピリチュアル雑誌編集長が空を飛ぶ!』、『旅スピ!旅スキ!世界ブラブラ旅トルコ篇 「ノアの方舟」伝説のアララト山にど素人が登ってみた』などを販売中。https://hodo.jp/
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トルコの東の果てにそびえる「アララト山」は標高5137mのトルコで一番高い山。著者と仲間たちが素人ながら、アララト山に挑み、ヘロヘロになりながら、ときには珍事件やハプニングが巻き起こり、笑いあり、涙あり、感動あり、嘆きや愚痴あり、のドタバタストーリー!!