旅スピ! 岩戸開き篇 Vol.5

ってめっちゃスピリチュアル! 己の岩戸を開くには、体験が一番! 行動して、体験して、経験値を上げる。限界を決めずにまずはやってみる! 海外の辺境から日本の神社仏閣まで、心が呼ばれる場所を放浪しながら、人生の気づきの種を拾っていく「旅するライター」の破天荒コラム。

 

『旅スピ!』ライター(元 StarPeople編集長) 北條明子さん 

VOL.5 アルゼンチンでまさかの巨大落とし穴に落下!~南米・半死半生体験その①~

 

己の岩戸を開くためにも、この世の岩戸がバーンと開く瞬間を見届けるためにも、まずはこの混沌とした三次元で生きていないといけない。

 

ありがたいことに、今、私は生きている! まずはすべての存在に感謝!

 

しかし、人間、生きていれば、一度や二度、「死ぬかと思った体験」をするものである(そうでない幸運な人もいるけど…)。

そんな危機一髪体験を集めた本も過去にベストセラーになっているから、結構な数の人が「あるある!」と首を縦に振っているに違いない。

私は、無計画な海外放浪をしているわりには、運が強いのか、身体が丈夫なのか、ケガや病気系はあまり多くないけれど、その中でも、「いや~、きつかった~!」という半死半生経験がある。

 

世界三大瀑布の一つ、イグアスの滝にて。巨大穴落下事件の前の能天気な状態。

 

10年ほど前、トルコで知り合った日本人の友人と南米大陸を旅した。

 

「ボリビアのウユニ塩湖を生で見たい! どうせならペルーのマチュピチュにも登ってみよう」という単純な理由で、ブラジル、アルゼンチン、ボリビア、ペルーの4ヵ国を約一か月で周り、日本に戻るという無計画でざっくりしたプランを立てた(毎度のこと)。


最初の悲劇は、アルゼンチンで起こった。

 

ある夜、友人と安宿に戻るため、10センチ先もよく見えないほどの漆黒の闇に包まれた田舎道を歩いていた。

あーだこーだと友人と話に夢中になりながら歩いていたら…、

 

ズドーーーーーン!! 

 

一瞬何が起こったか分からなかったが、突然、奈落の底に落ちてしまった(笑)。道の真ん中にクレーターのような巨大な穴が開いていて、そこに見事落ちてしまったらしい!

 

目の前で見るとイグアスの滝のとんでもない迫力にただただ圧倒される。落ちたら最後! 私はブラジル側、アルゼンチン側の両方から見ましたが、アルゼンチン側の「悪魔の喉笛」は圧巻です。

 

「なんでこんなところに人間一人がジャストフィットする穴が開いているんじゃ~!!」と怒っても、文句を言っても、こぶしを上げる先がないくらい人っ子一人いない。

 

足にまったく力が入らない状態となり、何とか友人に地上まで引き上げてもらい、肩を借りながら、その夜は安宿に戻り、足の痛みを堪えながら眠った。

 

翌日、病院に行くと、落下の衝撃で、右足のアキレス腱の隣の腱(よくわからないが医者がそう言っていた)が切断されているとのこと。

 

「これから先の行程は無理だから、日本に戻った方がいい」と医者から説得されたが、この先に、ウユニ塩湖やらマチュピチュやら自分が訪れたい夢のパラダイスが待っている!

 

こんなケガくらいで、貧民旅人は帰国するわけにはいかんのだ!

 

明子
先生、何としても旅を続けたいんです! 私は何度も南米に来られるほどお金がありません! 魔法の技で何とかなりませんか?

 

と哀願懇願した結果、先生が根負けし、

 

先生
仕方ないなぁ…。ちょっと高額だけど、これを使ってみるかね?

 

と言いながら、「ウォーカー」という画期的なギブスシューズを出してきた。

これは足底が硬くなっていて靴のように外を歩けるギブスで、履いてみると結構快適。ロボットのようなギクシャク感はあるけれど、痛みがなく歩けるなんて夢の発明品!

 

「ウォーカー」装着! なかなか履き心地がよく、私の足となってくれました💛

 

ありがたいことに、このギブスのおかげでギクシャクしながらも、街を闊歩し、旅を続けることができたのだ。アルゼンチンのブエノスアイレスで、ウォーカーギブスをつけて歩き回る私を、町中の人たちが奇異な目で見ていたけれど、そんなことは気にしない! アキレス腱の隣の腱(ややこしい)が切れていても、自力で歩ける文明の利器が何ともありがたかった。

 

こんな感じです。日本にも持ち帰ったけれど、結局使わなかった(笑)。メルカリで売れるだろうか。

 

そして、旅をしながら時が経ち、だんだんとウォーカーさんなしでも何とか二本足歩行ができるようになっていた矢先、まさか、神様がまたもや私に美しい試練をお与えになるとは…。

 

「天は打てない球は投げてこない」という格言があるけれど、かなりの剛速球が飛んできたのです!

 

今日のご神託 

雲上蒼天

もしかして「雲外蒼天」なのかも^^; 朝日弁財天のボランティアの方が書かれたしおりなので、多少の誤字はご容赦を! でも、「厚い雲の上はいつも晴れ!」という意味なら、これも正しい。悩みや心配事があっても、必ず解決し、人生は好転する。雨雲が広がっていても、成層圏を突破する気持ちで今日も生きましょう。

 

北條明子 AKIKO HOJO
東京下町生まれ。出版社勤務、取材記者、トルコ・イスタンブールでゲストハウスの女将などを経て、現在、スピリチュアル系を中心としたフリーライター&編集者。元「StarPeople」編集長。海外渡航歴は約40か国。Amazon電子書籍『旅スピ!旅スキ!ブラブラ旅エジプト編  元スピリチュアル雑誌編集長が空を飛ぶ!』、『旅スピ!旅スキ!世界ブラブラ旅トルコ篇 「ノアの方舟」伝説のアララト山にど素人が登ってみた』などを販売中。https://hodo.jp/

 

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「人生は旅! 旅ってめっちゃスピリチュアル!」スピリチュアル雑誌の老舗『STAR PEOPLE』元編集長で、フリーライターや編集者をしている著者が完全ノープランで世界中をブラブラ歩く旅日記。無計画と無鉄砲ゆえ、とんでもないいざこざに巻き込まれたり、天使のような人の優しさに救われたり、アップダウンの旅をしながら、体験値、経験値を上げていき、人生の大事なものがどんどん見えてくる。今回は第一弾・怒涛のエジプト篇!

 

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トルコの東の果てにそびえる「アララト山」は標高5137mのトルコで一番高い山。著者と仲間たちが素人ながら、アララト山に挑み、ヘロヘロになりながら、ときには珍事件やハプニングが巻き起こり、笑いあり、涙あり、感動あり、嘆きや愚痴あり、のドタバタストーリー!!

 

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