記紀や地方に伝わる口伝をもとに展開する縦横無尽かつ大胆な歴史考察で、幅広い世代の支持を集める歴史・神話系YouTuberTOLAND VLOG(トゥーランド ブイログ)

『岩戸開き』11号に掲載された10ページにわたるロングインタビューで「今後は全国の村と連携して、お祭りを実現させたい」と、その〝真意〟を熱く語った彼ら。

本誌誌面で紹介しきれなかった、語り手・サムさんの言葉をオンラインで特別公開。

 

サムさんが語る「祭り」と「日本人」

 

本のフレキシビリティを取り戻すきっかけにしたい

そもそも〝まつりごと〟って、政治を表す言葉じゃないですか。それを踏まえた上で、改めて、「お祭りって何なのかな?」って考えると、究極、生活なんです。それぞれの村で「祭りが来年もあんねん」ってなったら、祭り自体が日々の生活に組み込まれていく。そして、それぞれの生活の中で、大切な自分の生きがいになったり、神様とのコミュニケーションの機会になったり、自然に感謝する機会になる。これってむちゃくちゃ合理的かつ本来的な意味での〝まつりごと〟やなと思って。

お祭りを通じて、日々、自然に感謝したり、今あるものに感謝する機会が増えるほど、日常に対して意識がキチンと向いていくじゃないですか。食材ひとつに対しても「いろんな人が作ってくれたんやな」とか「おいしく味わいたいな」とか。そう思うだけで、物事への〝気付き〟のきっかけへとつながっていく。

それにお祭りを実現させようって思ったら、ひとりひとりの役割が流動的に変わっていかざるを得ない。瞬間ごとに「今、こっち手伝おうかな」「今のうちに、ご飯食べとこう」とか、全体を見渡して判断して、つどつど流動的に動くことになる。木材を扱うときもあれば、何か組み立てるときもあれば、みんなにご飯作ることもあれば、人にお伺いを立てに行くときもある。その臨機応変で、流動的な役割が、結果的に〝百姓〟って言われるゆえんだと思うんですよ。〝百の姓〟を持つと。つまり百の仕事を持つことです。

 

んなが同じでなくていい、それがチームワークの原点

僕はそもそも日本の生き方って百姓やと思うんですよ。つねに全体を見て、いろんな仕事にシフトしていく。でも残念やなって思うのは、いまの社会は自分のポジションに固執する人が多くなってしまった。これがずっと不思議で。いま一般的な会社って、定時に出社して、それぞれの人の働く量とかも大体、決まってるじゃないですか。僕、普通に生きて生活していく中で「働く量が一緒」って、あり得ないと思うんです。例えば今日、僕のやる仕事と、クドゥのやる仕事と、マサキのやる仕事って、それぞれ違うし、その仕事量が一緒なわけがないんですよ。一緒である必要もないし。

サッカーも、そうじゃないですか。みんながボールのそばに走っていったら、「僕はゴール前でディフェンスに回っておこう」みたいな。それがチームワークだし、TOLAND VLOGで言うと、事務局長のクドゥが、めっちゃそれがうまいんです。

だから、お祭りってものを通じて、本来の日本人らしい百姓的な生き方を取り戻せたらいいなと思いますし、自然という常に変わり続けるものに順応しながら楽しむという、フレキシブルな生き方や考え方を取り戻すきっかけになるといいんじゃないかな……とも思っています。

 

取材・文/橘 実日子
撮影/伊藤勝成(vivus)

 

回【WEB特別編②】「TOLAND VLOGの気になる存在、事務局・クドゥさんをフィーチャー!」<2月29日(木)公開予定>
いつも動画に登場する語り手・サムさん、聞き手・マサキさんとは一味違う存在感を放つ、事務局長&編集者のクドゥさん。本誌インタビューで紹介しきれなかったクドゥさんの気になる素顔を、オンラインで特別公開!お楽しみに!

 

TOLAND VLOGの三人のロングインタビューは、
▼『岩戸開き』11号をご覧ください!▼

 

プロフィール/TOLAND VLOG(トゥーランド ブイログ)

名古屋市大須を拠点に活動する、語り手・サム、聞き手・マサキ、事務局・クドゥの三人組YouTuber。ディープな古史古伝考察が評判を呼び、現在チャンネル登録者は60万人を突破。大須で「CAFE TOLAND」やBARを経営するほか、日本各地で地域おこしや野外フェスを展開。他にもクラウドファンディングサービスも運営する。

▼YouTubeチャンネルはこちらから▼
www.youtube.com/@TOLANDVLOG

『古事記転生』
TOLAND VLOG サム(アライコウヨウ)著
サンマーク出版
1,500円+税

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