【UAP特集】「真性UFO」とは何か|60年の目撃記録が導き出した4つの判定基準

『岩戸開き』第26号の特集は「UAPディスクロージャー」

岩戸開き第26号 表紙画像

2026年8月21日発売の最新号(第26号)は、UFO議連や研究者・識者による、情報開示と人類の意識変容についての多角的な視点をお届けします。

この記事で分かること(要約)
  • 「真性UFO」とは、UFO研究者・天宮清氏が著書『日本UFO研究史』の中で提示した独自の概念
  • 単なる「未確認飛行物体(UFO)」全般ではなく、信頼性の高い方法で報告された事例のみを指す用語
  • 判定基準は4項目。いずれも「誰が」「どのように」報告したかを重視する
  • 背景には、「疑似UFO・偽装UFO」といったフェイク情報との識別という問題意識がある

「UFO」と「真性UFO」は何が違うのか

UFO(Unidentified Flying Object、未確認飛行物体)という言葉は、本来「正体不明の飛行物体」全般を指す、非常に広い概念である。しかし広すぎるがゆえに、金星の見間違いから飛行機の誤認、さらには意図的なフェイク情報までもが、同じ「UFO情報」として並列に扱われてしまうという問題を抱えてきた。

60年にわたり国内外のUFO事例を収集・検証してきた研究者、天宮清氏は、著書『日本UFO研究史』の中で、この問題に一つの答えを提示している。それが「真性UFO」という独自の概念だ。

天宮氏はこの言葉を、単なる思いつきのレッテルとしてではなく、約1500件の国内事例、約350件の海外事例という膨大な収集資料を分析した結果として定義している。

「UFO」「空飛ぶ円盤」「IFO」の違い

真性UFOの定義に入る前に、天宮氏が使い分けている3つの基礎用語を整理しておきたい。

用語意味
UFO正体不明・未確認の飛行物体全般を指す学術的・軍事的用語。1952年に米空軍で正式採用された
空飛ぶ円盤UFOのうち、特に円盤型のものを指す通称。1947年のアーノルド事件を機に広まった
IFO(Identified Flying Object)気球、飛行機、人工衛星、幻日、彩雲など、正体が判明している「確認飛行物体」

天宮氏はIFOを7冊のファイルに分類して保管しているといい、航空機や気象現象との誤認を徹底的に除外した上でなければ、UFO報告として扱うべきではないという立場を取っている。この「まず消去法で説明のつくものを除外する」という手続きこそが、真性UFOを見極める前提条件になっている。

「真性UFO」の4つの判定基準

天宮氏は、IFOとの識別を経た上で、報告された物体・現象を「真性UFO」と認定するための基準を、次の4項目として明示している。

1. UFOについて学習している者が、実名で研究団体に報告した事例
匿名の報告はデータとして扱わない、という原則がここに表れている。

2. UFOについて学習している者を通じて、実名で報告された事例
本人が直接の研究者でなくとも、知識を持つ第三者の仲介によって報告経路が確認できる場合を含む。

3. 社会的に責任のあるパイロットや警察官などが、実名で報告した事例
これは先の瀬戸内海UFO事件のように、日常的に正確な状況判断を職務として求められる人物による証言を重視する基準である。

4. 二人以上の多数が目撃し、報道されたことで、研究者や研究機関が調査したUFO事件
単独の目撃談ではなく、複数人の証言と、専門機関による事後調査の両方がそろっている事例を指す。

天宮氏によれば、手元にある国内約1500件、海外約350件の資料は、ほぼこの4条件の範囲内にあるという。

なぜ「研究者自身の目撃経験」が重視されるのか

天宮氏の議論で特徴的なのは、UFOについて語る者自身が、多数の目撃・撮影・分類の経験を積んでいる必要があるという立場だ。他人の報告を評価するだけでなく、自分自身の目撃記録も同様の基準で扱ってこそ、他者の報告と正確に比較できる、という考え方である。

その一例として天宮氏が挙げているのが、UFO研究の権威とされた故J・アレン・ハイネック博士の著書に掲載された、博士自身が撮影したUFO写真だ。天宮氏はこの写真について、年月日や場所、見え方の変化といった具体的なデータが記されていない点を指摘し、学者であっても記録の精度は徹底されるべきだという姿勢を示している。

「真性」対「フェイク」という視点

天宮氏がこの概念を第1部の主題に据えた背景には、「疑似UFO・偽装UFO」、すなわち今日的に言うフェイク情報への強い問題意識がある。UFOという未知の現象を装い、真偽の不確かな情報が流通する状況に対し、「真性」と「フェイク」を切り分ける作業こそが必要だという認識だ。

これは天宮氏自身がまえがきで述べている問題意識、すなわち「宇宙人を装い、様々なメッセージを伝えるなど霊的世界からの介入についてはこれまであいまいに放置されてきた」という指摘とも重なる。真性UFOを求める作業は、単なる事例収集ではなく、情報の真偽そのものを見極める方法論として提示されているのである。

まとめ

「真性UFO」とは、UFO研究者・天宮清氏が独自に提示した、報告の信頼性を担保するための判定枠組みである。実名性、報告者の知識、社会的属性、複数証言と調査の有無という4つの基準を通過した事例のみを、フェイクや誤認と区別して扱う、という考え方だ。

この基準に基づいて選ばれた国内外40の具体的事例(瀬戸内海UFO事件など)は、天宮清氏の著書『日本UFO研究史』に収録されている。

日本UFO研究史の書籍カバー画像

『日本UFO研究史』
天宮清(著)/ナチュラルスピリット刊

よくある質問(FAQ)
「真性UFO」とはどういう意味ですか?
UFO研究者・天宮清氏が著書『日本UFO研究史』の中で提示した概念で、実名性・報告者の知識・社会的属性・複数証言と専門機関の調査という4つの基準を満たした、信頼性の高いUFO報告を指します。
「UFO」と「真性UFO」は同じ意味ですか?
異なります。「UFO」は正体不明の飛行物体全般を指す広い概念ですが、「真性UFO」はその中でも一定の基準を満たした、信頼度の高い事例のみを指す、天宮氏独自の用語です。
「IFO」とは何ですか?
Identified Flying Object(確認飛行物体)の略で、気球・飛行機・人工衛星・幻日・彩雲など、すでに正体が判明している現象を指します。真性UFOを判定する前提として、まずIFOを除外する作業が必要とされています。
なぜ研究者自身の目撃経験が重視されるのですか?
他者の報告を正確に評価するには、自分自身も同水準の記録・分類の経験を積んでいる必要がある、という考え方に基づいています。
真性UFOの基準を満たす事例はどこで読めますか?
天宮清氏の著書『日本UFO研究史 -UFO問題の検証と究明、情報公開-』(ナチュラルスピリット刊)に、国内20事例・海外20事例が収録されています。
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